妖怪はいつも愛される02

ジバニャンに見る妖怪ブーム

『妖怪ウォッチ』の人気は異常と言っても良い程かもしれません。

特に「ジバニャン」の存在は『妖怪ウォッチ』関連の作品に触れずとも知っているという人は多いはず。筆者もやはり至るところで関連グッズを見かけるからか随分前からジバニャンの存在は知っていました。

子供向けだからということもあると思いますが、ジバニャンの可愛さは今までの妖怪像とは全く異なる次元のものでしょう。

地縛霊だと言うくらいですから厳密にはジバニャンを妖怪とは呼べないのかもしれませんが、ジバニャンは「プリチー族(注:妖怪ウォッチに登場する妖怪の種族)」に分類される妖怪だけあってとても可愛いです。

その他にも「妖怪ウォッチ」内の妖怪はブキミー族、イサマシ族、フシギ族などなど、妖怪の容姿や特性に合わせて分類がされており、面白く分かりやすい。

例えば、ゴーケツ族に属する「ムリカベ」は取り憑いた人をなんでも断らせてしまう妖怪、フシギ族に属する「USO」という、明らかにモチーフが妖怪ではありませんが人を嘘つきにさせる妖怪と言った具合です。

ところでアニメには「この世で起こる不可解な出来事は全て妖怪の仕業。そんな妖怪を見ることができる腕時計こそが妖怪ウォッチです」というナレーションがあるのですが、もし井上円了がこれを聞いたらどう思うだろうか、と考えるとなかなか面白いと思います。

現象に合理的な説明を与えることで、結果的にほとんどの妖怪の存在を否定することとなり、人々を妖怪の恐怖から解放した井上円了が、現代でもまだ妖怪は語られていると知ったら驚くのではないでしょうか。

それも、現象に妖怪を当てはめることで不可解を説明するという逆転のやり方で、妖怪の存在が肯定されているのですから、改めて不思議な気持ちになるのではないでしょうか。