鬼の話し01

漢字に見る鬼の意味

妖怪の最たるもの、代表的なものと言えば「鬼」を連想する方も多いのではないでしょうか。

妖怪とはまた別、と考える方もいるかもしれませんが、筆者は鬼と言えば日本人にはとても馴染みの深い妖怪だと思っています。

この章では、特に鬼についてよく考えてみたいと思います。まず鬼という漢字をよく見てみてください。

上部分と下部分を分けると、上部が大きな頭、下部が細い足だということが分かると思います。

意味の中心になるのは上部の頭を表す部分で、これは死者の頭部を意味するという見方があります。

足の部分とのアンバランスが不気味ですが、これは招魂(しょうこん)の儀式の際に死者の頭に似せたものを被りうずくまる子供の足だと言われています。

鬼頭は死者の頭を模したものであったものが、転じて死者を指して鬼と呼ぶようにもなった。

鬼という漢字は招魂の儀式によって招かれる霊魂そのものを表しており、つまり死者を意味する形をしているのです。

その証拠と言うのには分かりにくいかもしれませんが、死後を連想させる「魂」にも鬼の字がついていますし、もう少し難しく「魂魄(こんぱく)」と言っても、どちらにも鬼が付いています。

云(うん)の字は流れる雲を表し、白は晒された状態を表すと言われます。つまり、魂魄とは、死後流れ出て彷徨う魂と、抜け殻になった死者を表す言葉。

やはりいずれも死者と、その状態を表す漢字となっているのです。