妖怪の種類を詳しく03

自然に生まれた妖怪

人為的にしろ、偶然や見間違いが原因にしろ、「虚怪」というのは人が作り出した妖怪です。

それに対して、自然に発生した妖怪も存在します。

「虚怪」に対して「実怪」と呼ばれる類の妖怪ですが、これもさらに小さい階層で二つに分けることができます。

一つが「真怪」でもう一つが「仮怪」。

「真怪」は文字通り本当の妖怪で、正真正銘の不思議。人智で以って説明できない妖怪。

「仮怪」は科学や心理学などを駆使することで説明可能な不思議現象であり仮に今は因果関係や理屈が分からなくても、いずれは解明できるだろうことです。

仮怪も「物理的妖怪」と「心理的妖怪」に分けることができるのですが、物理的妖怪で言えば、例えば木枯らしに襲われるという「かまいたち」などがそうでしょうか。

心理的妖怪で言えば、例えば森の中などで行き会うという「さとり」がそうかもしれません。

人の心を読み驚く様を見て喜ぶという妖怪で、「よし退治しよう」と思うとそれも先読みされて逃げてしまう。また偶発的なアクシデントには弱いようで、予期せぬことが起こると逃げてしまいます。

柳田国男の話しでは、さとりとやまびこは同じ種類の妖怪のようです。言ったことを返す、考えていることを当てられるという点は、基本的に属性が同じものだという解釈なのだそうです。

やまびこも妖怪だとするのであれば、それは反響で説明できますので、物理的妖怪と呼べるでしょう。

あくまで仮説ですが、さとりの場合は森の中で一人歩く心細い気持ちが生んだ妖怪かもしれません。独り言を言ってしまっていたり、何かに話しかけられているような気がしていたり。この場合でしたら、さとりは心理的妖怪と呼ぶのが相応しいでしょう。