「不思議」と戦う人達01

こんなにいるシャーマン

霊的な特殊能力を持つ人々のことをシャーマンと呼ぶことがあります。陰陽師は日本の代表的なシャーマンですが、唯一の、と言う訳ではありません。

例えば東北の恐山とセットで語られるイタコと呼ばれる人達も、日本では伝統的なシャーマンで、自らをトランス状態に導くことで死者と交流することができると言われています。

自らの体を媒介にして死者の代弁者となる「口寄せの術」を扱い、死者と生者を引き合わせることができます。

山伏と呼ばれる人達は霊山での厳しい修行を積むことで霊的な能力である験力(げんりき)を得ようとする人達です。

日本古来の仏教と山岳信仰が混ぜ合わされた宗教的な営みではありますが、実際に験力を得ることができればシャーマンと呼ぶことができるでしょう。

仏教と言えばもっとも親しみが強いのはお寺のお坊さんかもしれません。仏の言葉を鍛え上げられた喉で読みあげることによって、死者と生者両方を労わることができるシャーマンです。

また祭祀(さいし)を執り行う立場である神職についている方や、巫女と呼ばれる人達も不思議な領域に半分住んでいる人達と言えるでしょう。

このように、人智を超えた領域を相手取る人々というのは日本にも多く存在します。もちろんその存在や能力を疑うこともできますし、特殊な能力と言うのは大袈裟だと思われるものもあります。

しかし、これらの人々の存在を抜きにして私たちの生活が成り立たないのも事実です。

妖怪や神や霊の存在を信じていなくても、彼らの前では何故か厳粛な気持ちになり、おろそかに出来ないという感情がある限り、シャーマンの存在も不思議な世界の存在も否定しきれるものではありません。